お米を天日干しする理由とは…乾燥機のお米と何が違うの?
お米を購入する時に、ブランド米の銘柄や精米方法は気にしますが、お米の乾燥方法まで気にする人は少ないと思います。
しかしたまにお米の袋に大きく「天日干し」とか「自然乾燥米」と書かれたお米を見ることありませんか?
天日干しされたお米は、通常より少々お値段が高めに設定されていますので、つまりブランド価値があるということです。
天日干しと機会乾燥の違いとは
収穫したお米は、乾燥させないとカビなどが発生しる原因になりますので、商品にする行程で必ず乾燥させます。
獲れたてのお米は水分が約20%含まれていますが、これを乾燥させて約15%まで水分を飛ばします。
この時、刈り取った稲を木組みで作られた稲架(はさ)と呼ばれるものに吊るして自然乾燥させるものが天日干しです。
田んぼで収穫の後に吊るされている稲の束を昔はよく見かけましたよね。
つまり天日干しは昔ながらの方法で、とても手間がかかります。なんと約3週間もかかってしまうんです。
雨を避けながら干さないといけないのですから、考えただけでも大変です。
天日干し(自然乾燥)のお米は何が違うの?
昔ながらの天日干しで作られたお米はお米にかかる負担が少ないので、一般的に機械乾燥のお米より美味しいです。
火力で短時間で乾燥させてしまう機械乾燥だと、どうしてもお米がひび割れしますが、ゆっくり時間をかけて水分を飛ばす天日干しなら、お米が乾燥で傷みにくくひび割れは少ないです。
また天日干しなら、お米が昼夜の寒暖差で熟成されるため一粒一粒により旨味が凝縮されて美味しくなります。
機械乾燥が主流の現在でも、いまだに天日干しにこだわるお米農家さんが無くならない理由は、圧倒的に美味しいからなんですね!
太陽の光と熱、そして自然の風によってじっくり自然乾燥したお米は、機械乾燥よりも旨味があり痛みが少なく、炊いた時の香り・つやが素晴らしいと言われています。
痛みの多いお米は、炊く時に余分な水分を取り込んでしまうので、ベチャッとしたお米になってしまいやすいです。
お米を炊いた時に、なんかベチャベチャする…という原因の一つは、機械乾燥の弊害と言えます。
天日干しのお米を購入するには
実は天日干しのお米は、スーパーなどに流通しにくいので、ほとんど見かけることはできません。
天日干しのお米を簡単に購入するなら、産地のお米屋さんから通販で取り寄せるのが一番です。
楽天市場などの通販サイトでは、産地直送で届けてくれる現地のお米屋さんがたくさん販売していますので、「天日干し米」で探せばすぐに見つかります。
天日干し米の料金ですが、やはり普通に機械乾燥したお米よりも割高になっています。
しかし、本当に美味しいお米を食べるなら、ブランドや精米方法以上に、天日干しであることは重要です。
それくらい美味しいお米なので、日本人としてはぜひ天日干しのお米で作った塩にぎりを食べてみて欲しいですね。
おすすめの天日干し米をご紹介していますので、よかったら参考にしてみてください。
お米に虫がわいたら天日干しを!
お米の天日干しといえば、もしご家庭で虫がわいてしまったら、天日干しをするといいです。
お米くらい小さくて鼻が長い形をした虫「コクゾウムシ」や、小さな芋虫「ノシメマダラメイガ」の幼虫、そして小さな甲虫「コナナガシンクイ」などがお米にわきます。
これらはまず間違いなくご家庭で米びつに侵入して繁殖します。最近は精米技術が発達しているので、お米屋さんで混入することはほとんどありません。
清潔なシートなどに虫がわいたお米を広げ、天日干しをすることで虫が逃げ出します。
もし虫の死骸が混じってるなら、ふるいにかけて取り除きましょう。
そして今後、虫がわかないようにお米用の防虫剤が売っていますので、使ってくださいね。
ご家庭で虫がわいたということは、虫がお米の保管場所に侵入できたということですから、防虫剤で防ぐことができます。
あとお米の保管料が少ないなら、冷蔵庫で保管すると虫がわきませんよ。(*´▽`*)